良好な人間関係を構築するために必要なこと

人間関係が良好な職場のポイントは、職員同士のやり取りがスムーズに行われていることです。介護の現場は、経営者と現場の職員の連携が取れていなかったり、経営者でなくとも入所や退所の受付を行う相談員に対して現場の職員が不満を持っているケースも少なくありません。

相談員は、家族や本人と面接を行った上で入所の可否を判断します。施設が利益を得るためには利用者を増やす必要がありますが、現場の職員としては、やはり手のかからない利用者、問題のない家族のほうが比較的トラブルなく業務を進めることができます。介護職員や看護師の人数が足りていないのなら、なおさらそう思う職員は多いといえます。相談員は、こうした現場や経営の事情に板挟みになっていることもあります。このような場合は、相談員が活発に現場職員と経営者の意見をすり合わせることで、風通しの良い職場にすることができるでしょう。

介護の現場は、通年人手不足に悩まされています。人手不足の原因の1つは、高い離職率です。体力的にも時間的にもハードな職場であることはもちろん、介護業務は人の体をケアするとても責任のある仕事です。そのため、すぐさま現場に立って仕事内容に慣れるのはどうしても困難です。

新人に長く働いてもらうためには、きちんとした研修制度を設けることが必要です。段階を踏んで技術と経験を積んでいくことで、自信とプライドをもって介護の仕事を続けることができます。長期にわたるフォローが必要なため、新人研修だけでなく、2年目、3年目と研修を実施することで、一人ひとりの技術も上がり対等で良好な人間関係を築いていくことにもつながっていきます。