人間関係の悩みが多い要因

介護の仕事は利用者が快適に過ごせるようにさまざまな支援を行うという、重要な役割を担っています。やりがいを感じながら働く人が多いのですが、その一方で人間関係の悩みを抱えている人も多いといわれています。人間関係の悩みが多い理由として、さまざまな要因が考えられます。

まず、人手不足による負担です。介護現場は慢性的な人手不足に悩まされており、一人一人の業務負担が大きくなりがちです。心身ともにストレスがたまり、人間関係がギスギスしやすいといわれています。人手不足で職員教育にまで手が回らない場合も、職場全体の目的を共有しにくいため、お互いが協力する土壌がなかなか育ちません。また、転勤や異動などによる人員の移動が少ないため人間関係が固定化しやすく、派閥が生まれたり、一度悪化した人間関係の修復が難しいケースがみられます。

介護スタッフは関わる人が多いことも要因の一つです。幅広い年代の方が介護スタッフとして活躍しているほか、利用者はもちろんのこと、利用者の家族、医療職、自治体職員など、さまざまな人と接します。中には価値観が違う人もおり、良好な人間関係が築けずにトラブルが発生しやすい傾向があるのです。

対人関係の悩みはお互いの感情が絡みますから、一人では解決が困難です。一人で悩まずに、第三者に相談することをおすすめします。上司に相談するのも一つの方法です。お互いが顔を合わせないようシフトを変えるなど、何らかの対応をしてくれることがあります。しかし、必ずしも状況改善に乗り出してくれるとは限りません。上司当人とのトラブルを抱えているケースもあるでしょう。上司に相談できない場合は、思い切って転職を考えるのも一つの選択肢です。